鈴木裕大 / 街クラブ研究所

育成サッカーコーチ・クラブマネジャーのブログ

良いトレーニングとは?

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高温多湿ですね。。

今日はキッズクラスもあるので熱中症に注意していきます。

 

学校施設の開放が7月も引き続き実施されないため、活動できていないクラブや活動に制限が掛かっているクラブが多いと思います。

うちも使用出来ない施設が複数あるため、通常のスケジュールに戻すことが7月も出来ませんでした。クラブ会員の皆さまにはご迷惑をお掛けいたしますが、柔軟に対応して頂けると幸いです。

 

緊急事態宣言が解かれ1ヵ月が経ちましたが、都内ではまだ多くの感染者が出ており、ワクチンや薬ができた訳ではないので、緊急事態宣言が解かれただけで状況は変わっていないことを再認識しなければなりません。

噂レベルではありますが、8月に第二波か?という情報も出てきているので、これまで通り「密」を避けながら、手洗い、うがい、アルコール消毒と徹底していきたいと思います。

 

さて、今日は良いトレーニングとは?というテーマで書こうと思います。

 

4月に一度このブログで書きましたが、下記がうちのクラブのトレーニングチェックリストです。

 

□事故や怪我へのリスク管理は出来ていたか

□目的があり全体像をイメージ出来ていたか

□選手が主体的に楽しめていたか

□個人がプレーやボールに関わる機会を確保出来ていたか

□プレー強度や運動量は適切に保っていたか

□指導者は全体が見える位置に立てていたか

□判断をともなう練習は入っていたか

□リアリティがあったか(サッカーにありえる状況)

□クラリティがあったか(課題が明確になる状況)

□成功と失敗の両方がバランス良く存在したか

□デモンストレーションを見せたか

□オーガナイズに意味はあったか(サイズ、ゴール、ルール、配球、人数、用具)

□コーチの関わりは適切だったか(コーチング、アラート、活性化)

 

そのトレーニングの目的やチーム状況によって変わってくるとは思いますが、基本的にはこれだと考えています。

 

先日、ある学年の練習でうちのコーチがシュート練習を実施しました。

内容としてはシュート練習できる場所を4か所作り、シュートを打つ前にミニハードルを飛ぶというものでした。

上記のチェックリストにある〝プレー強度や運動量は適切に保っていたか〟はしっかりとクリア出来ているトレーニングでした。

 

ただ、その学年にコーチ2人がついていたのですが、選手のシュートシーンを観れていないエリアが出てしまっていました。

 

選手の持久力向上がメインのキーファクターであれば問題ないですが、シュート自体の質にこだわるのであれば、選手がテクニックに集中できる環境をこちらが作るべきです。

 

(このトレーニングの良かった点)

・選手が並ぶ時間が少なく運動量や反復回数を確保出来ている。

・ミニハードルや移動のランニングにより、試合時に近い心拍数や強度を保てている。

 

(このトレーニングの改善点)

・人数に合ったコート数で無かったため、コーチや仲間に観られている負荷が少なく、集中力や緊張感を保てていなかった。

 

この〝観られてる負荷〟が選手の上達には大切だと思っています。

回数はこなしてるのだけれど、集中力の切れた質の低いトレーニングを繰り替えてしも効果は薄いでしょう。

 

コーチは反復回数を落とさないように、トレーニング全体を観れる状況を作り、選手のプレーを評価し、何が良くて、何を改善すべきか伝える必要があります。

 

事前のトレーニングメニュー作成で、心肺的負荷、頭で考える負荷、プレー強度の負荷、観られている負荷などを調整し、選手の成長を促すオーガナイズを設定できていると良いトレーニングになるのではないでしょうか。

 

少し抽象的な表現になりますが、守備のトレーニングをする時は「頑張ればギリギリ守れる設定」が良いと思いますし、ポゼッションのトレーニングでは「全員がポジションをとり続けなければボールが回らない設定」が良いと思います。

 

ラクラク守れたり、テキトーにプレーしてもボールが回るような時はトレーニングのオーガナイズが間違っていることが多いと思われます。

 

なぜそのコートサイズ?

なでそのルール?

なぜその人数?

 

成功と失敗の両方がバランス良く存在するトレーニングを構築していきましょう。

 

 

〝オーガナイズには意味がある〟

 

 

ではまた。

 

鈴木ゆうた