指導案の作り方
暑さが戻ってきましたね。もう梅雨の時期でしょうか。
教室に冷房をかけながら今日も小学生のオンライントレーニングを2コマ終えました。
2回目または3回目の子が多かったので、少しずつボールタッチを組み合わせて複雑にしていっています。
なんなくついてくる子もいれば、試合でのパフォーマンスは高いのにこういうのは苦手なんだという子もいて、新たな発見があり毎回楽しい時間です。
さて、今日は指導案の作り方について書こうと思います。
トレーニングを実施する前に指導案やトレーニングメニューを紙ベースやデータで作成するサッカーコーチが多いと思います。
私は自チーム用、トレセン用、外部チーム用で何パターンか指導案のフォーマットを用意してそこに内容を打ち込んでいきます。
私が使用しているのはこの3種類のフォーマットです。
用途によって使い分けています。基本的に以下の内容が入っていれば大丈夫だと思います。
- 作成者の名前
- 選手の名前 ※必要であれば
- 日時
- 場所
- 天候
- 人数
- 指導テーマ
- キーファクターや指導ポイント
- 必要な用具
- 練習メニュー
- 1セッションの時間
- 練習のルールやオーガナイズ
このように指導案を作成しておくと自分の頭の中も整理できますし、残しておけばスタッフ内で共有することができる貴重なデータになります。
積み重ねていけば「状況」や「感情」での指導が少なくなりより建設的な指導、トレーニングになると思います。
その指導者の色や個性によって同じメニューでもトレーニングの質は変わってしまいますが、基本的にはその指導案を見れば誰がやっても同じように指導できるように作られているのが〝良い指導案〟だと思います。
作り方の順序としては以下のように考えています。
- 担当しているチームのプレーモデルを再確認
- 直近の試合の分析・評価(M-T-M)
- 当日のトレーニングの全体像をイメージする
- トレーニングのテーマを決定
- 習得、改善させたいキーファクター・ポイントの設定
- 最後のゲームをどういった形で終わらせたいかイメージする
- TR2を最後のゲームにどのようにつなげるかイメージしながら構築する
- TR1をTR2にどのようにつなげるかイメージしながら構築する
- W-UPをTR1にどのようにつなげるかイメージしながら構築する
- W-UPから最後のゲームまでストーリーになっているか確認する
- デモンストレーションを入れるタイミングを設定する
- フリーズポイント(流れを止めての指導)やミーティングのタイミングを設定する
- 休憩やストレッチを入れるタイミングを設定する
- 怪我や事故のリスクは無いか確認する
私はこのような流れて指導案作成を行っています。
あくまでも指導案なので完璧にイメージした通りにはなりませんし、現場での選手のプレーを観て柔軟に対応していかなければなりません。また、年齢が下がれば下がるほど想定外のトラブルもあるのでそこにも対応しなければなりません。
指導案はあくまでも案ですが、しっかりと準備しておけばコーチが「その場で対応できる幅」を広げてくれるツールだと思っています。
6月になり学校が再開すればまた慌ただしくにぎやかな日常が戻ってくると思いますが、こういった良い準備をしてこれまで通り練習や試合に取り組んでいきたいと思います。
ではまた。
鈴木ゆうた